緊急事態宣言”再延長”の意味

(2020年5月5日にメールマガジンにて配信された内容を転載しています)

5月4日、安倍総理は、全都道府県を対象に、5月31日まで新型コロナウイルス感染症に関する緊急事態宣言を再延長すると正式に発表しました。

国民にとっては非常に厳しい生活環境が続くことになりますが、新型コロナウイルス感染症を早期に封じ込めるという思いを共有しながら頑張っていかなければならないと思います。

この1ヶ月間の緊急事態宣言期間において「何が問題点だったのか・なぜ封じ込めに失敗したのか等」を具体的に国民に説明しなければならないと、私は思います。

安倍総理の記者会見後、専門家会議の尾身茂副座長が「PCR検査の体制ができていない。世界の国々と比較して検査数が少ない」と指摘しておりましたが、「今頃話す内容なのか」と感じたのは、私だけではないと思います。

5月5日の産経新聞朝刊12面特集ページでは「韓国と台湾の感染対策検証記事」が一面で示されておりました。両国の対策のコアの部分は、「PCR検査が早期に行われた」ことであり、そのことが感染完全封じ込めの成果へつながったと、記載されていました。

私は、あの記者会見で国民が知りたかった内容は、2つの出口戦略ではなかったかと思います。

1つ目は「この1か月間で感染拡大を阻止できなかったと総理が自ら認めた以上、感染阻止の出口戦略、つまり、これまでのような緊急事態宣言とは意味合いが異なる徹底した対策を、今後2週間にわたり国民にお願いし、感染者をゼロに近づける新型コロナウイルス対策出口戦略」を最優先し、その後ぬ経済も復活させるということを明確に示す。

2つ目は「これまで同様に感染の拡大阻止を最優先としつつ、5月31日までの緊急事態宣言は、これまでの1か月間とは違い、経済の復活も視野に入れた出口戦略である」ことを示す。

その際には、同時に経済政策も発表し「6月には令和2年度第2次補正予算を成立させる・雇用調整金の拡大を行う・休業補償についても新たな制度を示す・学生支援も行う等」、国民の目から見て、今回の緊急事態宣言再延長は、経済も重点項目なのだと分かり易く提示することが大事であります。

しかし、今回の安倍総理の緊急事態宣言再延長は、「出口戦略」がどのようなものかも明確にされておらず、しかも「14日には緊急事態宣言を解除する地域がある」との発言に対しては、国全体の新型コロナウイルス対策の方向性を不透明なものにするのではないかと思います。

また、大阪モデルケースや、他の自治体のモデルケースなど、それは国が決めることであり、個々が決めて実行してはいけません。

「出口戦略をしっかりと国民が分かりやすいように示す」「1つ目か、それとも、2つ目の出口戦略なのか、どちらであるかを明確にする」ことが大事でした。

この再延長によりGDP損失は45兆円を超えるとの試算が産経新聞に記載されておりました。

読売新聞での「民間試算23兆円押し下げ」との数字の違いがあるものの、いずれにせよ、この再延長による日本経済の損失は、これまでの私たちが経験したことのないものになるでしょう。

私が当初から「緩やかな1か月よりも、徹底した2週間」と申し上げてきたことは、間違いではなかったという思いです。

「国会を休会し・公共交通を止め・企業に出勤停止を行わせ・休業補償を認め、お店に休んでもらう」これらの本当の意味での緊急事態宣言を発効すれば、早期の感染拡大阻止に成功し、今回のような緊急事態宣言再延長を免れたと、私は思います。

再延長は、この国の生活全てに影響を及ぼすだけに、改めて残念な思いです。

私が申し上げてきた「徹底した2週間」を実行し、感染拡大阻止に成功した韓国と台湾を見習って、新型コロナウイルスに対する大胆な戦略を実行すべきです。

今回のメルマガは、安倍総理の緊急事態宣言再延長の発表を受けての、私の率直な思いを書かせていただきました。

 

衆議院議員
下地ミキオ

※※※1週間前に配信されたメールマガジンを転載しております※※※
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