“対話”から始まる新たな歴史

(2018年6月15日にメールマガジンにて配信された内容を転載しています)

6月12日に行われた初の米朝首脳会談は、シンガポールから世界中に感動的な映像が配信され、世界中の人々がトランプ大統領と金正恩氏の一挙手一投足に目を奪われたことでしょう。

これまでの「6カ国協議」は、「官僚が積み上げて結論を導き出す」外交手法でしたが、今回は「トップ同士が会談し、方向性を示し、プロセスをつくる」初めての外交手法でした。

それだけに、過去の結果よりも新たな交渉を始める日朝の姿勢が必要です。

「新しい時代に、新しい状況の下、新しい手法で、過去にとらわれない交渉を進め、結果を出す」

これは、北朝鮮の高官が私に示唆したものですが、私はまさにその言葉通りだと感じました。

今年に入ってからの朝鮮半島情勢の劇的な動きを誰が予想し得たでしょうか。

「新しい時代・新しい状況」が生まれつつある絶好の機会を、「過去の交渉で裏切られた」という一方的な考え方に固執して失うことがあってはならないと、私は強く思います。

米朝首脳会談での4つの包括合意について、ポンペオ米国務長官はシンガポールから韓国へ直行し、この包括合意プロセス構築のために、韓国・日本の外務大臣との協議を始めました。

米朝首脳会談は、朝鮮半島の平和の構築のための「スタート」です。

ここから「プロセスを経て」「不可逆的な結果をつくるための検証を行い」「最終的な結果=朝鮮半島の平和を実現する」のであります。

しかし、世界の一部のネガティブな人たちは、「スタートで全て決まらなければ失敗だ」という結論を導き出そうとします。

ポンペオ国務長官は「トランプ政権の2年半以内に非核化・非ミサイル化を実現する」と、韓国においてタイムスケジュールを明確に打ち出しましたが、日本がどのタイミングでプレイヤーとして存在感を示すことが出来るのかについては、まるで予測が立たない状況です。

トランプ大統領は「拉致問題を会議で発言した」「金正恩氏は安倍総理と会っても良いと言った」との発言もありましたが、その言葉をまともに受け入れるためには、「不可逆的な日朝の首脳会談が行われる」というシナリオが必要です。

「オリンピック会場で安倍総理が北朝鮮の人に拉致問題を話した」「国際会議の場で話した」といった「立ち話レベル」を、外務省はあたかも「接触した」かのように伝えていますが、薄っぺらな外交戦略では拉致問題は解決できません。

前回のメルマガで、私は北朝鮮とのパイプ構築について4つの案を示しました。

今こそまさに、交渉チャンネルの全てのエンジンを「120%出力」にして協議に入らなければいけません。

日本側は「最大の圧力」から「対話」へ舵を切ったとのだと、北朝鮮側に明確に伝えるメッセージが必要です。

安倍総理が一番信頼するトランプ大統領に対し、金正恩氏が「安倍総理と会っても良い」とメッセージを届けたことは、世界中に伝わりました。

それだけに、今度は日本側がメッセージを送る必要があるのです。

それは、独自制裁は、「ヒト・モノ・カネ」であり、そのなかで、最低限の独自制裁解除は、数を限っても、「ヒトの渡航の解除を行う」というのが、「対話」への明確なメッセージとしては良いのではないかと思います。

「対話に舵を切った、対話に舵を切った、対話に舵を切った」

この姿勢を明確に示すことが、拉致問題解決のスタートになるのです。

衆議院議員
下地ミキオ

※※※1週間前に配信されたメールマガジンを転載しております※※※
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