2018県知事選を振り返る<5・最終回>

(2018年10月14日にメールマガジンにて配信された内容を転載しています)

今回の沖縄県知事選挙で、玉城デニー氏陣営は次の四つの戦略で選挙を戦うことはわかっていました。

その「四つの“そうすることは初めからわかっていた”」戦略は、

一つ目に「翁長知事の遺言で玉城デニー氏が候補者となり、『弔い合戦』として翁長樹子さんが先頭に立つこと」、

二つ目に「翁長知事から県民栄誉賞をもらった安室奈美恵さんの支持があるかのような情報がSNS上で流されること」、

三つ目は「『沖縄は政府からいじめられている。沖縄はかわいそうだ。差別されている。負けてはならない』というイメージをつくること」、

四つ目は「琉球新報・沖縄タイムスが偏った報道をすること」です。

この「四つの“そうすることは初めからわかっていた”」に対抗する戦略が、佐喜真淳氏陣営になかったことは残念であります。
玉城氏陣営が徹底的に感情選挙に持ち込むならば、佐喜真氏陣営は徹底的に政策選挙に持ち込むべきでありました。
つまり、県民一人ひとりの心に染み入るような“生活に視点を当てた大胆な政策”を提起することが重要だったのです。
しかもそれは“わかり易く”“短い言葉”で“誰もが対象となり”“すぐに実感できる”政策であるべきでした。

いま、沖縄のニュースで一番多く報じられるのが「子どもの貧困」問題です。

しかし、皆様お分かりのように、親の低所得・貧困が「子どもの貧困」を生み出しているのです。
県民の一番の関心事である「子どもの貧困」に視点を当て、その最大の原因である親の貧困を解決する政策を提案すれば、感情選挙から政策選挙に変えることができたと思います。
佐喜真氏に投票した“前向きに沖縄を考えていこう”という31万人の声は、決して小さいものではないからです。

“政策”のキーワードを「県民生活の負担軽減」とし、三つの負担軽減策で勝負すべきだったと思います。

一つ目は「保育から専門学校・大学までの教育費の完全無償化“予算400億円”」、
二つ目は「70歳以上の医療費窓口負担ゼロ“予算200億円”」、
三つ目は「高校生までの医療費窓口負担ゼロ“予算60億円”」。

沖縄県の一人当たり県民所得が216万円、全国平均は319万円、100万円の格差があります。

これまでの「解決の方程式」=「景気を良くして、企業が利益を上げ、企業が給与を増額し、個人消費が増え、経済の好循環が実現する」には限界があるという認識に立ち、“知事が実行できる三つの県民生活の負担軽減策”を徹底的に県民に発信することで、「四つの“そうすることは初めからわかっていた”」戦略と互角に戦うことができたのではないかと思います。

沖縄県は“どの県よりもたくましく”、“自らの力で自らの夢を実現し”、“経済を活性化させ”、“県民生活の負担を大胆に軽減させ”、“県民生活を安定させる”パワーを持っています。
その先頭に立つ沖縄県知事は、「沖縄の平和への歴史観を持ち」「ポジティブ」で「できないことはない精神」「国に頼るだけではないという自立心」「国と協議を行える政策提案能力」があるべきなのです。

沖縄県知事選挙を振り返る5回シリーズは今回で最終回となりますが、また気が付いたことがあれば随時、皆様へ私の提案をさせていただきたいと思います。

衆議院議員
下地ミキオ

※※※1週間前に配信されたメールマガジンを転載しております※※※
メールマガジンの登録にご登録いただけると、リアルタイムでメルマガをお届けいたします。
ぜひご登録ください。

メールマガジンに登録する