いま、知事が”覚悟”を示す時

(2018年12月14日にメールマガジンにて配信された内容を転載しています)

今日、辺野古に土砂が投入されることになりました。
しかし、「政府が勝利し、沖縄県が敗北した」という単純な計算式にはならないのが、沖縄の米軍基地問題の歴史であります。

ただし、「辺野古に新たな基地をつくらせない」という行為そのものを実行に移すことはさほど難しいことではなく、むしろ「本気でやり抜く覚悟があるのかどうか」というシンプルな政治的意思が問われるものだと思っています。

常日頃から申し上げておりますが、沖縄県内における行政権限において沖縄県知事の権限は国に敗けるはずがない力を持っています。
しかし、「行政権を行使しない」という政治判断が、「辺野古に基地をつくらせない」という行為を実現不可能なものにしているのです。

つまり裏を返せば、政治闘争そのものが最大のパフォーマンスとなり、辺野古に基地をつくらせないという最終目標の達成は、実のところ二の次になっても良いのだという考え方が潜在的に醸し出され、その結果、政治的感性がずば抜けている菅官房長官に「土砂を投入しても沖縄県は大丈夫だ」と読み取らせてしまいました。
この流れは、翁長雄志知事・玉城デニー知事の政治的な凄みが全くなかったからだと言っても過言ではないと思います。

「岩屋防衛大臣、菅官房長官に、玉城知事が会う」。
それは、「私は可哀そうで、惨めな知事です」と、自ら公の場で示しているようなものです。
初めから答えが分かっている会談は、する必要はありません。
敢えてそれを行えば、「私は反対をしているんだ」というパフォーマンスだけだと見られてしまうのです。

玉城知事の会談に、私は本当に涙が出るような寂しさを感じました。
政治的な立場は違えども、わが沖縄県の知事があのような惨めな場面に居あわせることは、悲しいという言葉をもってしか語れない気持ちだったからであります。

そろそろ結論を出す時期が来ていると、私は考えております。
今のような中途半端な戦いで県民を迷わせることは、もうお止めになったほうが良いと思います。

県民投票は県議会が可決した以上は実施すべきだと思いますが、「投票率50%・賛成と白紙が20%」という数字になれば、実に70%もの沖縄県民が辺野古移設に反対ではないという結果を導き出すことになります。

また、玉城知事が知事選挙で獲得した「39万票」を超える県民投票にならなければ、これもまた「県民投票は惨敗だ」という結果となります。

そうなれば政府は、「最高裁判決」の旗と「県民投票における辺野古反対は少数」という新たな旗を持つことになり、沖縄県が徹底的に戦うことはもう不可能になるかもしれません。

そのためにも、「辺野古を認める代わりに、沖縄の米軍基地負担軽減の大胆な交渉を国と行い、未来志向型で進む」「本当に命を賭けて、普天間基地の辺野古移設を止める。そのためには、全ての振興策、全ての予算を失っても構わない。経済は、県自立型で行う。官邸にも、沖縄担当大臣にも、二度と要請はしないという覚悟を示す」といった戦略が必要になると思います。

戦略と腹の据わった戦いができないなかで大きな声だけを出す空虚さは、沖縄を本当に愛する私たちにとっては悲しみを誘うばかりです。

衆議院議員
下地ミキオ

※※※1週間前に配信されたメールマガジンを転載しております※※※
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