日露和平のカギは『沖縄』

(2019年1月18日にメールマガジンにて配信された内容を転載しています)

今年は安倍総理と日本外交にとって、勝負の1年です。

今月14日、モスクワで日露外相会談が行われました。

北方四島をめぐる双方の立場には、依然として隔たりがあるままであることが浮き彫りになりました。

ただ、去年11月のシンガポールでの日露首脳会談で
「1956年の日ソ共同宣言を基礎に平和条約交渉を加速させることで一致した」あとの交渉という意味では
従来とは異なる次元の外相会談であったと私は考えています。

日露は双方の立場を最大限にぶつけ合ったようですが、それは当然です。
あとは、両国首脳がどう決断していくかです。

今月22日には改めて日露首脳会談が行われますが、どんな成果を出せるのか注目する必要があります。

年明けからの日露関係を見ていると、「『沖縄』がキーワードである」と認識しております。

今月13日、ロシアのテレビが、日露平和条約交渉について特集リポートを報じました。リポートでは、在日米軍の基地負担軽減策として、
鹿児島県の馬毛島に米軍機の訓練用の飛行場を建設するため、日本政府が地権者との間で仮の売買契約を締結したことを
取り上げていました。

その切り口は、「自国の島を買い上げてアメリカにプレゼントするような国に島を引き渡したら、クリル諸島(北方四島)でも同じことが起きるかもしれない」というものでした。

『馬毛島プラン』を提案し、3年にわたって丁寧に地権者との交渉を続けてきた下地ミキオにとって、「ロシアは、そこまで突いてくるのか!」という思いでした。

ロシアは、島を日本に引き渡した場合のアメリカ軍の展開を警戒しています。

プーチン大統領も、普天間基地の辺野古移設について記者会見で取り上げ、「知事と住民が反対しても新基地建設を止められない日本は主権国家なのか」という発言をしました。

ここでも、『沖縄』がキーワードです。日本の背後に常にアメリカを意識するからこそ、ロシアは、『沖縄』を注視していると言えます。

安倍政権が主権国家としてどのように『解決』していくのか、ロシアは、その手腕を見ながら日本との交渉に臨んでいるのではないでしょうか。

ロシアのラブロフ外相が自民党の河井克行総裁外交特別補佐を批判したことが気がかりです。ラブロフ外相は、日露外相会談後の記者会見で、河井補佐が、アメリカ訪問中の今月8日、ワシントンで講演し、「北方領土問題を含むロシアとの平和条約交渉は、中国の脅威に日露が共同で対処するためであり、アメリカも理解してほしい」という話をしたことを取り上げました。

そして、「受け入れがたい発言で、日本側に強く警告した。日本がここまでアメリカに依存する中、様々な問題の解決にどれだけ独自性を保てるのか」と述べたのです。

ロシア側は、日本の政治家の発言を緻密にチェックしており、今後も、こうした発言をとらえては交渉材料として利用してくるでしょう。

安倍総理が、これまでに24回もプーチン大統領と会談を積み重ね、ようやく開いた新しい局面です。このチャンスを逃したら、北方領土問題の解決は難しくなります。

政治家は慎重な発言に徹するべきでしょう。 

交渉のカギを握るのは、やはり、安倍政権の支持率です。

支持率が下がると、ロシアも足元を見ます。

外交の世界には、一方的な勝ちはなく、特に領土問題については、プーチン大統領が言うように、『引き分け』が重要であります。

そのためには、両国の首脳が、『痛み分け』をして妥協したことを、それぞれの国民に、しっかりと説明し、納得させる力が必要です。

支持率についても、『沖縄』がキーワードです。沖縄の基地問題への対応を誤ると支持率にも影響が出ます。

「沖縄が日ロ関係をも左右する」という認識に立ち、基地問題と北方領土問題の『解決』という、大きな課題に向かって、下地ミキオも汗をかいていきたいと思います。

今年は、まさに勝負の年です。

                      衆議院議員
                      下地ミキオ

※※※1週間前に配信されたメールマガジンを転載しております※※※
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