”変わる”兆しを見逃すな

(2019年5月10日にメールマガジンにて配信された内容を転載しています)

昨日夕方、北朝鮮が4日に続き再び飛翔体を発射しました。

その後の日米両政府の反応に、私は注目しています。

まず、安倍総理は「日本の安全保障には全く影響がない」と述べています。

一方、アメリカのトランプ大統領は「誰も快く思わない」と不快感を示したものの、従来のような強い表現はとっておりません。

つまり、日米の反応が極めて抑制的であるのではないかと、私には思えるのです。

このように考えるのには、根拠があります。

先の日米首脳会談の後、安倍総理は北朝鮮との対話について、「前提条件なしで金正恩氏に会いたい」という趣旨の発言を繰り返しております。

つまり、日本にとっての最大の懸案である「拉致問題解決」にむけて、北朝鮮と対話するという認識を、トランプ大統領との会談の後で安倍総理が強めたのではないかと思えるのです。

今回の飛翔体発射にあたり、安倍総理が抑制的な発言をしているのは、対北朝鮮政策を変更する用意があるからではないでしょうか。

一方、北朝鮮の金正恩委員長も方針転換をしています。

先月のプーチン大統領との首脳会談後、すでに2回も飛翔体を発射しております。

あくまでも私の推測ですが、プーチン大統領が何らかのアドバイスを金正恩氏に与えたかもしれません。

つまり、「米韓に対して、わが国は譲歩しすぎているのではないか」という北朝鮮国内の声があがってもおかしくないからです。

かつて、保守派のクーデターがきっかけでソ連が崩壊したことから、ロシアとしては「想定の範囲内でミサイルを飛ばせ」と、国内のガス抜きを促したかもしれません。

さらに言えば、飛翔体の発射は、ロシアやアメリカに通告済みかもしれません。だからこそ、日米首脳は静観しているのでしょう。

いま、菅官房長官がワシントンを訪問しております。

拉致問題解決が最優先事項ですが、私は、別の意図もあると考えております。

つまり、朝鮮半島問題と北方領土問題を、トランプ大統領の顔を立てる形で解決するための準備をしているように思えてならないのです。

大統領選挙を控えたトランプ大統領の立場を強化するため、大統領の実績である「北朝鮮との対話の再開」を後押しし、状況が好転すれば、北朝鮮への制裁解除の用意があると伝えること。

もう一つは、「ロシアとの北方領土返還交渉を日本に任せてほしい」という確約をとることではないでしょうか。

ここで注目すべきなのが、「衆参ダブル選挙の可能性」です。

私は、北朝鮮への制裁解除と北方領土の2島(歯舞・色丹)引き渡しでの決着について、国民の審判を仰ぐのだと思います。

北朝鮮の金正恩氏本人も、方針転換をしました。

先日の露朝首脳会談の舞台裏を報じたロシアのTV局の報道が興味深いです。

金正恩氏は、記者の突撃インタビューに誠実に応じたり、女性記者とスマートフォンで一緒に2ショットの記念撮影をしたり、気さくな人物像を懸命にアピールしています。

世界で最も閉鎖的な北朝鮮のリーダーが、諸外国のリーダー以上の対応をしているのです。

何かが変わる兆しを感じるのは、私だけではないはずです。

実はいま、東アジアの安全保障や戦後の枠組みの「大規模な組み替え」が始まっているのです。

だからこその菅官房長官の訪米であり、日米の北朝鮮に対する抑制的な対応だと思うのです。

この流れは、沖縄にとって決して無縁ではありません。

東アジア情勢と衆参ダブル選挙は密接に関係しているという認識に立ち、私も地道にやるべきことをやっていきます。

                      衆議院議員
                      下地ミキオ

※※※1週間前に配信されたメールマガジンを転載しております※※※
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