『徳』と『哲学』が沖縄を救う

(2019年8月16日にメールマガジンにて配信された内容を転載しています)

茶道裏千家の千玄室大宗匠の講演の中で、「物事を進める時には徳がなければならない。またその徳は、自己に対するものではなく、他人に対する徳でなければならない」というお話がありました。

また日本を代表する経営者である稲盛和夫氏は、「経営には哲学が必要である。新しいビジネスをする時には、このビジネスが何のためになるのか、世の中をどう変えるのかという哲学がなければ成功しない」と話しています。

沖縄の経済にいま求められていることは、「沖縄が自らの魅力を引き出し」、「自らの力に加えて沖縄を愛する人たちを巻き込みながら、どう活性化させるか」という哲学です。

沖縄が今日のように1000万人観光客時代を創造できた背景には、多くの人たちが「沖縄の魅力に気付き」、「沖縄で過ごす時間が癒しとなり」、「人生の活性化になる」という思いになっているからであります。

それは、「観光客によって沖縄が潤うということではなく、沖縄に来た方々が沖縄から新たな元気をもらい、あらゆる分野で活躍する」ということであり、私は「沖縄の魅力が日本・世界の発展の要因をつくっている」という自信を持っています。

「ミキオさん、何を大げさなことを言っているのですか。たかが観光地でしょ」という人がいますが、それは違います。

観光産業は平和産業であり、すべての人々に癒しと活力を与える魅力があるのです。

だから、私の話は大げさなどではありません。

それが沖縄だということに自信をもって、私たち沖縄は前に進んでいかなければなりません。

そのようなポジティブな沖縄に対して足を引っ張るような出来事があることを、私は残念に思います。

「『沖縄の黒糖が売れ残り、在庫が増えました。何とかしてくれ』という国への要望書を見た時」、「『泡盛の乾杯条例をつくることで出荷量を増やす』という記事を見た時」、本当に残念な思いです。

黒糖について、国からの補助金で経営の改善をしたいという考え方は本末転倒。

これには一円たりとも税金を使うべきではありません。

黒糖にはこれまで、各離島の製糖工場建設に1000億円規模の税金が投下され、経営がサポートされていると同時に、消費者庁が加工食品品質表示基準の見直しを図ったことで沖縄の黒糖を守る環境をつくりあげてきました。

それでも黒糖が売れないということは、あり得るはずがありません。

1000億円の税金は何だったのか。

毎年の補助金は何だったのか。

厳しく精査する必要があります。

沖縄産の米で泡盛をつくれば海外で売れる、そんな安易な考え方をしたプランがあります。

米をつくるために補助金を与え、泡盛をつくるために税制優遇措置を行い、輸出促進のために補助金を与える。

私は納得できません。

原料が沖縄産でなければ売れないというのは、おかしな話です。

ちんすこう、サーターアンダギー、ポーポー、豆腐よう等、原料はすべて県外産でありますが、しかしその製造過程が文化なのです。

だから原料が沖縄産であれば売れるという発想が間違っているのです。

また、泡盛は琉球王朝時代から認められているものであり、消費量を増やすための乾杯条例だとしたならば、泡盛の品格を失うものになります。

条例がなければ売れないというものではないからです。

「甘えない体質に変える」

「自らに誇りを持つ」

それが大宗匠や稲盛氏の言う「徳」であり、「哲学」だと思います。

                      衆議院議員
                      下地ミキオ
                     

※※※1週間前に配信されたメールマガジンを転載しております※※※
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