“読む力”こそが政治を制す

(2019年11月29日にメールマガジンにて配信された内容を転載しています)

「“先の先の先を読む戦略”がなければ、政治家は自らが希望する政治結果を勝ち取ることはできない」

“先の先の先を読む戦略”は、(1)「自らの力の分析」、(2)「相手の力の分析」、(3)「イレギュラーの予測能力」、(4)「すべてのことへの対処能力」の4つを「読み」きることが大事な要素であります。

それだけに“幅広い情報収集能力と人脈”を常日頃から持たなければ、「読み」の戦略をつくることはできません。

政治の幅広く奥深い「読み」は、国内問題においても外交問題においても、本質は変わるものではありません。

まさに、「読む力」のある政治家になるか、「読む力」のある指南役を持つかが、政治の世界で生き抜くための大きなポイントになると思います。

来年行われる大統領選挙で二選を果たしたいトランプ大統領は、米中貿易交渉において最大限の経済成果を中国から勝ち取らなければいけないと考えていたことは間違いありません。

それだけに、中国に対して高い関税をかけ、中国からの妥協を引き出すため、最大限の圧力をかけてきました。

あらゆるパイプを使いながら、12月には貿易交渉において一定の成果が得られるという状況にまで環境が整ったことは間違いありません。

しかしここにきて、ウクライナ疑惑では、身内のEU大使の議会証言によって窮地に追い込まれています。

また同時に香港における人権問題では、米国議会が与野党全会一致で「香港人権・民主主義法案」を議決するという政治状況が新たにつくられました。

この「香港人権・民主主義法案」にトランプ大統領が署名すれば、米中貿易交渉は後退することとなり、署名を拒否すればウクライナ疑惑において共和党の支持を得られなくなります。

トランプ大統領は厳しい選択を迫られることになりましたが、最終的には米中貿易交渉の成果ではなく、自らが大統領として生き延びるためのウクライナ疑惑の解決を決断しました。

トランプ大統領の読み間違いは、香港問題に共和党がここまで強行に全面支援をするということを「読み」きれなかったことと、共和党が署名問題をウクライナ疑惑との駆け引きにしてくることを「読み」きれなかったことであります。

「香港人権・民主主義法案」が米国議会に提出されるのが2週間遅ければ、米中交渉は花々しい成果をあげることになったと思います。

政治のタイミングにおける「読み」間違いは、大きなダメージを受けることを示す一例になります。

安倍総理もまた、今国会において「桜を見る会問題」で追及を受け、厳しい政治環境にあることは間違いありません。

初めは「後援会招待者850人の私物化問題」、その次は「前日の後援会のパーティーに対して助成をしたという選挙違反問題」、その次は「反社会勢力が安倍総理の招待で会場にいた問題」、その次は「隠蔽工作のためにシュレッダーで招待者名簿を裁断し、それがデータで復旧できない問題」へと変化しています。

またそれに、二人の大臣の辞任が重なり、国会は複雑化をしていると言っても過言ではありません。

安倍総理の読み間違いは、「桜を見る会問題」において、野党からの指摘がこれほどにまで多岐にわたることを、「読み」きることができなかったことです。

野党が一点追及という戦略に徹しているのは、「桜を見る会問題」が安倍総理の支持率を下げるという根拠を、この一か月間のマスコミ世論調査で深く認識したからであります。

この現状を安倍総理が打開するには、説明責任を果たすと同時に、大胆な外交政策や経済政策で成果をあげなければなりません。

「読む力」は、“政治”においても、“経済”においても、自らの“人生”においても大事なのです。

                      衆議院議員
                      下地ミキオ

※※※1週間前に配信されたメールマガジンを転載しております※※※
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