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台湾の”抑止力”とは何か

(2023年2月24日にメールマガジンにて配信された内容を転載しています)


ロシアがウクライナに軍事侵攻してから、2月24日で1年が経ちました。

これまでのウクライナ市民の死者は少なくとも7199人(うち子ども438人)、国外への避難者は800万人(ウクライナ人口の2割)を超えています。

一方、ロシア軍兵士やロシアの民間戦闘員の死傷者は20万人に上る(うち死者4~6万人)と見られています。

この戦争も、多くの人々の命を奪い、平和な暮らしを壊し、尊い人生を踏みにじりました。

この悲惨な現実を直視し、一刻も早く停戦協議を成立させ、ウクライナ市民の当たり前の生活を、再び築き上げなければなりません。

また、私たちは、台湾海峡において、同様の悲劇を繰り返すことがあってはなりません。

政治には“戦争を起こさない”という重要な役割があり、私たちはいま一度、そのことをしっかりと胸に刻みこむことが大事です。

今回のメルマガは、台湾訪問レポートの第2弾です。

台湾訪問で私たちが見聞きした事実について書かせていただきます。

台湾の人口が約300万人だった1895年、日本は約5万人の兵力を動員して、台湾全土を制圧しました。

台湾の現在の人口2300万人、台湾の軍事能力から考えると、中国が台湾を制圧するには、40万人規模の兵力を上陸させなければなりません。

ロシアが、1年経ってもウクライナを制圧できないことからしても、台湾海峡を挟んで40万人の上陸作戦を行い、兵站を維持していくことが並大抵ではないことは明らかです。

また、専門家の一部には、「中国軍は、その規模の上陸を実行するための装備能力は持ち合わせていない。制圧が難しければ、中国は、台湾を破壊目標とする軍事作戦に切り替えるだろう。その際の破壊手法は、ロシア本土からウクライナに向けてミサイルを発射しているのと同様になる」という方もいます。

ウクライナは、ロシアを射程距離におさめるミサイルは持っておりませんが、台湾は、中国本土を射程に捉えるミサイルを保有しています。

したがって、中国が台湾の破壊作戦を実行すれば、中国も影響を受けることは必至であり、北京や上海に空襲警報が発令され、死者が出るような事態に陥った場合、習近平政権は役割を担えなくなるとの見方もあります。

つまり、制圧においても、破壊においても、通常兵器を用いた軍事力による台湾統一は、大変困難なのです。

それだけに、仮に中国が台湾統一を仕掛けるとなった場合には、最初から戦略核を使用するだろうとの見方が主流です。

台湾の有識者からは、「核を保有しない台湾が戦争に勝つことは不可能だ。台湾国民は、勝てない戦争はしない。ウクライナのような戦争は、決してやらない」「相手に隙を与えず、相手を刺激することなく、“中国が台湾を制圧できない”“台湾を破壊すれば、中国にもリスクがある”という2つの抑止力を示しながら、バランスのとれた政治を行っていく」という衝撃的な話も聞きました。

日本が“台湾有事”の名の下に軍事力を増強し、敵地攻撃ができる体制強化を進める現状に対して、台湾が心から感謝の意を持つことになるのかどうか、しっかりとした検証が必要です。

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