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逆境をチャンスに変える“時”

(2020年12月18日にメールマガジンにて配信された内容を転載しています)

菅総理は2020年12月14日、「GoToトラベル事業を、今月28日から来年1月11日までの間、全国一斉に一時停止する」と表明しました。

菅総理はこれまで、「感染阻止」と「経済の回復」の両輪を回すという考え方で政策を進めてきただけに、今回のGo Toトラベル事業の一斉停止は、菅総理の政策が大きく変わったということになります。

官僚の一人が私に、「大将にしかできないこと。それは、撤退を決断し、指示を出す事です。進軍ではありません。撤退なのです」と言いました。

菅総理の“撤退”という決断は、ある意味、これまでの政策を否定することにもなりかねず、さらには政治的な致命傷になることも否定できないため、簡単な決断ではありません。

そのことがありながら、菅総理が“撤退”という決断を下した理由が、政策的な観点によるものなのか、それとも支持率が落ちたが故のことなのか、これから、一つひとつの意味が問われることになると思います。

GoToトラベル事業を一斉停止とするのであれば、政府は、国民の生活を守るための大胆なサポート政策を講じなければなりません。

まず、「企業の倒産・廃業、それに伴う従業員の解雇への対策をしっかりと行う」ことが不可欠です。

また、企業の倒産や廃業によって生じた生活困窮が続けば、自殺者の数が増えることを危惧しなければならないません。

その意味でも、生活を守るためのしっかりとした対策が必要なのです。

「経済の歯車を止める」ということは、それ以上に「生活の困窮を引き起こす」ことも意味するだけに、経済活動を止めることへの責任を果たすには、万全なサポート体制が必須であることを忘れてはなりません。

私が、即刻行うべきだと考える経済政策は、中小企業の銀行への支払いを一定期間猶予する、いわゆるモラトリアム法です。

「中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律(モラトリアム法)」は、リーマン・ショックに伴う経済的な混乱に対応するために、平成21年12月4日に施行されました。

当時のモラトリアム法では、銀行への支払いを3年間猶予したことで、多くの中小企業が緊急事態を乗り切ったという実績があります。

そのことから、私は今こそ、この政策を採り入れる時期が来ているのではないかと思っています。

GoToトラベル事業の全国一斉一時停止によって、大胆な政策が求められることとなったことは、ある意味、チャンスだと考えております。

全国が厳しい環境にあるなかで、入り口が空港と港しかない沖縄は、水際での検査を徹底することで「安心・安全」をつくりあげることができます。

沖縄県はこの逆境を逆手に取ることで、沖縄観光を伸ばすことができるということを真剣に考えるべきです。

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