沖縄が好きだから、今もこれからも前へ進む!

シュートを打たずに勝利する

(2023年3月3日にメールマガジンにて配信された内容を転載しています)


ミキオのメルマガでは、2週連続で、“台湾有事の真の姿”についての下地ミキオの考え方、台湾視察で聞いた台湾の人々の生の声について、報告させていただきました。「中国を刺激しない」「台中関係のバランスを崩さない」「世界経済に甚大な影響を与える台湾の高度な技術力を駆使した経済安保」台湾が実行しているこの3つにこそ、“台湾有事”に対する答えがあるのではないかと思います。

先日、尖閣における海上保安庁の警備のあり方について、評論家の先生の考えを伺いましたが、前述した3つの考え方が、尖閣を守る人々の哲学になっていることがわかりました。先生は、「中国の船に対しては、強引な手法は用いない」「日本が、常にあらゆる事態に対応できる体制を整えていることを示す」「日本は、尖閣を重視しているという政治的アピールをたえず発信する」ことが大事だと話された後、面白いことをおっしゃいました。

「下地さん、サッカーに例えると、“点を取らない。点を入れさせない。”という戦略なのです。しかも、決して敵の選手にシュートを打たせず、私たちも、ボールを持っていたとしても、決してシュートは打ちません。守りにおいても、攻めにおいても、これほど難しいサッカーはありません。しかしこの戦略が、尖閣を守るために大事なのです。戦争が起こるきっかけを尖閣でつくらず、しかし、外交において相手を上回る。つまり、国際法を順守した日本の行動や外交が、相手国より勝っていることを、たえず世界へ発信して見せることが、非常に大事なことのです」

台湾有事・尖閣問題は反戦運動ではないことを明確にしなければ、愚かな政治闘争やイデオロギー闘争に向かわざるを得ません。

「世界中で平和を希求しない人はいない」という原点に立ち戻り、「平和を構築する手法も多種多様であるのだ」と、相手を理解したうえで自らの主張を行いながら、妥協点を見つけることが大事です。

今年8月、米軍普天間飛行場の辺野古移設にかかわる最高裁判決が下されることになりますが、一審、二審の判決からして、沖縄県が敗訴することは間違いありません。

最高裁判決が出た以降、辺野古に関連する裁判を沖縄県が何度行おうとも、結局棄却されることになります。そのことは、法曹界からすれば当たり前のことです。

翁長雄志前知事や玉城デニー知事は、「一坪たりとも埋め立てさせない」という公約を掲げましたが、政治交渉ではなく、法定闘争に走り、イデオロギー闘争と、反戦闘争と、選挙闘争に、辺野古問題を結び付けたがために、現在の状況を招いてしまいました。

「彼らにはもはや、辺野古を止める手立ては残されていない」そう言っても過言ではないほどに、自らの政治決断の失敗によって、結局は国から追い込まれることになってしまったのです。

台湾有事から始まる日本の安全保障論議の中で、“敵基地攻撃能力の保有”が、日本国憲法の根幹を揺るがし、“増税による自衛隊装備の充実”が生活者への負担を強いる等、様々な問題が巻き起こっています。

国の安全保障の未来については、冷静な論議が必要です。

特に、反戦運動や、それを利用して政治活動を行おうとする人々に対しては、より一層、冷静な論議を呼びかけ、国民が納得できる自国の安全保障環境をつくっていくことが重要です。

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