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『もしトラ』で踊るな!日本外交

「もしトラ」で「トランプ保険加入」

アメリカ大統領選挙で、共和党は「もしトラ(もしかしたらトランプ)」を盛んにアピールすることで、世界各国の首脳に「選挙前にトランプ前大統領に会いに来たほうがいいのではないか(トランプ保険)」というメッセージを送っています。

各国首脳がトランプ氏に会いに来る、つまり、世界はトランプ氏が勝つことを望んでいるというイメージをつくり上げ、選挙戦を有利に進めようとしているのです。

これまでに、イギリスのキャメロン英外相(元首相)のほか、アルゼンチンのミレー大統領、ポーランドのドゥダ大統領、ハンガリーのオルバン首相がトランプ保険に加入し、トランプ詣でが極秘に数多く行われているという情報であります。

「麻生トランプ会談」

そんな中、自民党副総裁の麻生太郎氏(元首相)は24日、トランプ大統領と会談し、にこやかに握手をしている姿が世界に配信されました。

その10日前、岸田総理が国賓としてアメリカを訪問し、バイデン大統領から最大級の厚遇を受け、日米同盟の絆の強化を図るという、日米外交上、これまでにないような合意をしたばかりでした。

バイデン大統領は、麻生トランプ会談を、どう見ているのでしょうか。

誰が考えても、面白くないと思っているでしょう。

日本政府も、自民党も、この会談について「関係ない」、「麻生氏一人の議員外交だ」としていますが、誰がそれを信じるでしょうか。

「大きすぎるリスク」

麻生トランプ会談が「なぜこのタイミングなのか?」、私は腑に落ちません。

日本という国家のメリットが見えないからです。

二股外交と見られ、バイデン陣営からもトランプ陣営からも評価されないことになるのではないかと心配します。

いかに「もしトラ」があったとしても、岸田政権のナンバー2である麻生氏を面会させるリスクは、岸田総理にとってあまりにも大きすぎるのではないでしょうか。

また、世界から「日本はアメリカ頼りで、アメリカにすり寄るしかない」と思われることは、日本の権威を失墜させることにもなりかねないと思います。

いかに大統領選挙の行方が心配だったにしても、水面下での外交に徹し、動じない日本を演じることが大事だったと思います。

「日本外交の正念場」

外務官僚が、麻生トランプ会談のセットを外交成果と思ったとしたならば、それは日本の戦後79年間の外交姿勢が問われることになります。

日本外交は、アメリカ追随ではなく、「アメリカ外交を補完するレベルにある」ことを世界に示すことが重要であり、「誰が大統領になろうとも、日本との関係を重視しなければ、世界の調和は図れない」と思わせるほどの日本外交の力強さを示すべきなのです。

「もしトラ」に踊らされる日本外交は、世界の嘲笑を買うことになるでしょう。

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