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「ウラを読み、本質を見分ける力」

(2021年3月19日にメールマガジンにて配信された内容を転載しています)

「決断には、オモテとウラの答えがある」政治の世界で、よく言われることです。

今回のメルマガは、「政治」「外交」「経済」のオモテとウラについて書いてみます。

一つ目は、「東京都の小池知事が、新型コロナ特措法に基づいた飲食店などへの『時短営業命令』を出した」ことです。

命令拒否の飲食店は30万円以下の過料という罰則規定があります。

「緊急事態宣言が21日に解除されるにも関わらず、なぜ時短命令を出す必要があるのか」と疑問を持つのは当然です。

これは言わば、小池知事から菅総理への政治的メッセージなのです。

「私は緊急事態宣言の21日解除について、前のめりではありません。リバウンドが起これば、それは私の責任ではなく、解除した菅総理の責任です」ということを明確にしたいのです。

ウラを読むと、コロナ対策の主導権争いの中に、菅総理と小池知事の政治的な戦いが垣間見えます。

二つ目は、「アメリカのブリンケン国務長官とオースティン国防長官の日本・韓国訪問」です。

日米・韓米の強い絆をアピールするセレモニーでありましたが、昨日にはアンカレジで、米中初の外交トップ会談が行われました。

バイデン政権に代わるや否や、日本と韓国を訪問して絆を確認してみせた米国の意図は、「米中のパワーバランスが大きく変化した今、アメリカ単独での中国との外交交渉は得策ではない」との考えと、「米国を出し抜いて、日本と韓国が中国の巨大マーケットに足を踏み入れることはあってはならない」という確認を行うことにあったのでしょう。

「バイデン政権は必ず中国との関係を修復し、“ビジネスパートナーとしての中国”という位置付けを明確にする」と言ってきた私にとって、「やはり日本と韓国を抱き込む方式で来たか」という感は否めません。

三つ目は、「ノーベル生理学・医学賞を受賞した大村智博士が発見した“イベルメクチン”が“コロナに有効”との声をあちこちで聞くにも関わらず、日本政府が前向きな姿勢を一切見せていないこと」です。

https://news.yahoo.co.jp/articles/488c9a5a3a9a55192c0a27feb5b72681b8563757?page=1

“イベルメクチン”は、寄生虫による風土病の治療薬としてアフリカなどで無償供与されてきましたが、コロナ治療薬として目覚ましい効果があることが世界各地から報告されています。

インドでは当初から投与され、感染封じ込めに効果を発揮し、ペルー、ベネズエラ、エジプトでもすでに認可されています。

日本国内でも「なぜ自国でのワクチン開発をもっと積極的に進めないのか」という声も大きく、中国やベトナムの独自ワクチンの開発状況を考えれば、日本も“イベルメクチン”の治験を早急に進めるべきだと考えるのは当然であります。

しかしそこにもウラがあり、治験にかかる1000億円近い費用と、イベルメクチンの薬価(わずか671円)を天秤にかけ、製薬会社が「治験にかかる費用を考えると儲からない」という短絡的な結論を出しているというのです。

「コロナ感染阻止を最優先に考えれば、政府が治験費用を全額出してでも効果を見定めればいい」との声や、「イベルメクチンの国内認可を阻むのは、製薬会社の大きな単独利権を守るためだ」との声もあり、この状況が続けば、「何を本気で優先すべきか」という論議が沸き起こることは、容易に想像がつきます。

この三つの事柄のように、「この事実にはウラがあるかもしれない」という深読みをしながら決断をしていかなければ、政界においても、外交においても、経済においても、本質論にはたどり着くことはできません。

本質を見分ける力がなければ、解決にはたどり着かない。それが政治です。

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